no.152( おばあちゃん )

今日もいつも通りに出勤して診療後にトレーニングしていたら、「けーさん、お父さん来てるよ」と言われたので見に行ったら本当に父が迎えに来ていてビックリしました。
母を空港に送った帰りだったのでついでに寄ってくれたのだそうです。
何故、母が空港へ?と思ったら、母のお母さん、つまりおばあちゃんが亡くなったのだそうです。
以前からもうそろそろだと言う話はしていたけど、遂にこの日が来てしまったんだなと思いました。
なんだか急に寂しくなった。


けーにとっておばあちゃんはこの母方のおばあちゃんしか居ませんでした。
父方の家族は本当に仲が悪くて、小さい頃から父方の祖父母に何かしてもらった記憶がありません。
なので、けーにとっての祖母はこの人しか居なかったんです。
小さい頃は夏休みになると帰省して、おばあちゃんの家で従姉妹と遊んだ記憶があります。
自分の家では匂わない線香の匂いが懐かしい家でした。
祖父は物心ついた頃に亡くなっていたので、祖母との記憶しかありません。
中学校に行くまで祖母とは沢山手紙のやりとりをしました。
文通が楽しかったんだけど、する相手が居なかったっていうのもあるし、おばあちゃんはいつも何かしら誉めてくれたからかな。


中学校に上がってから自分の生活にばかり目が行って、帰省もしなくなり、手紙も書かなくなりました。
それでも、おばあちゃんはたまに電話くれて元気にしてるかと聞いてくれたし、何か果物やらお年玉は必ず送ってくれてました。


それも無くなったのはいつからなんだろう・・・
おばあちゃんが体調が良くなくなって、老人ホームにお世話になって、入院してると聞いても何もしなかった自分は何なんだろう。
大して感心を持たなかった自分は何なんだろう。


貰うだけ貰って、自分はおばあちゃんに何をしてあげれてたんだろう。
何もしてあげれてなかった。
ごめんね、おばあちゃん。
ありがとう、おばあちゃん。


笑ってる記憶しかないよ。